この8月にネパールへ行き、取材して出会ったシャワナ。
資料には12歳と書いてあったのに、その場で実は9歳だと判明しました。出生届を偽られた理由は、「早く結婚させたいから」。
この仕事を始めてからもう5年以上になりますが、現地に行って、彼女たちの家族とも会い、その想像以上に根深い状況に衝撃を受けました。
「私たちだって仕方ないんだよ。貧しいから」
と、シャワナの母親は言いました。
この地域では、ダウリー(結婚持参金)を女性側の家族が男性側の家族に払う習慣があり、花嫁が若ければ若いほど、それが軽くてすむと言います。
救いだったのは、
「その習慣は私たちが終わらせよう」
と、シャワナが自分で両親を説得したという話でした。
「どうしても結婚させるなら警察に行く」
とまで最後は言ったらしいです。
そしてそれはプランや地元NGOが続けてきた教育プログラムによって、
シャワナが得た知恵だったということも聞きました。
教育が女の子に力を与えるのだ。と、改めて実感しました。
3日間の取材の最後に「また来てね。今度いつ来るの?」と私を見上げて言ったシャワナの瞳が、いまも忘れられません。